死ぬ時に最高の人生だったって思えたら素晴らしいことじゃない?

毎日瞬間瞬間楽しく生きたいね。赤ちゃんのように純粋にやりたいことやりきって。死ぬ時に自分よくやった!生まれてきてよかった!と思えたら最高ですよね。

2020年73冊目 ひと皿200円の町おこし ~宇都宮餃子はなぜ日本一になったか~@五十嵐幸子

インプットしたい事

宇都宮といえば餃子というイメージはどうしてできたのか
マーケティングに活かせることはないか
 

所感

僕は餃子が好きです。普段何となく食べている餃子。そして餃子で有名な宇都宮。そういえばどうして宇都宮は餃子が有名なんだろうと気になることが度々ありました。テレビ番組で紹介されたから、軍が関係している、などなどいろいろな説がありますがこれからずっと食べていくであろう餃子と宇都宮の関係についてしっかりと知っておきたいという思いが高まったところでこの本に出合いました。
 
起源は戦前にありますが、戦争や植民地開発、気候、原料調達、機械化、企業立地などなど色々な要因が重なり餃子は宇都宮の大衆へと広がりソウルフードとして親しまれてきました。平成二年、宇都宮市では行政の課題を見つけその対策を研究し発表するという政策研修を行っており、その中で餃子の消費量が当時の総務庁が行った家計調査の中で日本一位であることを知ったのです。有名になるまでは幾多の苦労がありましたが、今振り返れば眠っていた宝を見つけた瞬間だったのでしょう。
そこから宇都宮が餃子で有名になるまでには様々な道のりがあったことが本書では紹介されていますが、官から始まり民をも巻き込み、人の諦めない想いと力で成し遂げられていくのでした。
 
元々眠っている資源に人が何かしらのきっかけで気づき、熱い想いと実行力で諦めずに事をなしていく。途中でくじけていれば宇都宮が餃子で有名になることはなかったのかもしれません。色んな偶然が重なったこともあるとは思いますが、結局はそれらに気づき形にしてきた人々がいたことで餃子といえば宇都宮という認識を築き上げたのでした。
 
その過程はマーケティングでいうとブランド構築なのでしょうか。当時はブランド構築のような枠組みはなかったわけで、それでも宇都宮餃子というブランドができたのは何より人の力でしょう。様々なマーケティングフレームワークが出来上がっている現代、日本はものづくりは強いがマーケティングが弱い、一方で欧米諸国はマーケティングが強い、といいます。顧客が何を求めているかを知ることが大切だと言われています。しかし、今回の事例では顧客が何を求めているかという視点からはスタートしていないのです。宇都宮市の政策研修という会合の中で、宇都宮市知名度が低いという行政課題を解決するところから始まっています。本書をマーケティングにいかすとなると、目の前の課題を認識し諦めずにもがき事をなしていく、という泥臭いことが何より大切だといういことなのかなと思いました。地方創生が叫ばれる日本で僕もそこに興味はありますが、地域を有名にしたい!などのような意欲からはじまっていくんでしょうね。
何かしらの課題があることで生産性が向上すると、「生産性」という書籍の中では述べられていますが、宇都宮餃子はその一例だと思いました。まあ短期的な生産性向上にはむしろ逆効果だとは思いますが、長い目線で見た時に。ブランドを築くって本当に難しいことなんですね。
餃子という1個の食に向き合うことで、食にとどまらない学びや気づきを得られたということは喜ばしいことでした。

 アクション

①食に向き合うという視点を持つ
②目の前のことに向き合う、今
③諦めない心と実行力、何よりも信じ切れる対象に出会えることがまずは大切
 
(執筆時間:30分)