死ぬ時に最高の人生だったって思えたら素晴らしいことじゃない?

毎日瞬間瞬間楽しく生きたいね。赤ちゃんのように純粋にやりたいことやりきって。死ぬ時に自分よくやった!生まれてきてよかった!と思えたら最高ですよね。

スパルタカス 200522

スパルタカス (字幕版)

スパルタカス (字幕版)

  • 発売日: 2015/02/05
  • メディア: Prime Video
 

 概要

●制作年:1960年

●監督:スタンリー・キューブリック

●主演:カーク・ダグラス

●制作国:アメリ

●背景:ローマ帝国時代

●テーマ:支配からの脱出と自由の獲得、人間の信念

 

所感

4月からスタンリー・キューブリックの作品を観てきている。スパルタカスは奴隷がローマ帝国の支配に対して反逆をし、自由を獲得するために仲間を作りながら反乱を起こしていくストーリー。支配から逃れ、自由を手に入れるというテーマはどの時代でも共通ですね。テルマエロマエで奴隷たちがテルマエ(公共浴場)の運営のために働かされているシーンが多くありましたが、あんなに滑稽なものではなかったんだろうなと思います。

 

スパルタカスの自分たちの自由の獲得のために死をも恐れず、権力にも屈しず立ち向かっていく姿に心を動かされました。現代に生きる我々も、奴隷ではないですが、働く組織に属し自分の大切なことのために自由を犠牲にして働いている人は多いのではないでしょうか。安心安全な日本ではありますが、身体的に奴隷のような扱いを受けることはないにせよ、心という内側から拘束され、飼いならされてしまうような仕組みではあるのではないでしょうか。

もちろん、抜け出そうと思えば抜け出せるんで組織にしがみつくのは自分の自由ですが、組織からでたら自分は生きていけるのだろうか?と不安になる気持ちはだれしもいだくはずです。

 

時代が変わっても、奴隷的な扱いは少なからずあるのではないかと思います。以前読んだ「夜と霧」というナチス強制収容所に収容されてから釈放されるまでの実話があります。その中にでてくる「どれだけ身体的に拘束されようとも私の心の中の自由は奪えない」というセリフが自分の胸に残っています。

夜と霧 新版

夜と霧 新版

 

今回のスパルタカスも同じような自由を獲得する事への強い思いを感じました。スパルタカスは最終的に自由を獲得できませんでした。しかし、自由への獲得への道に合った、大切な仲間や家族とのふれあいや自由を満喫できる時間は彼の人生にとってかけがえのないものだったろうと思います。自由を獲得するという信念を曲げずに貫いたスパルタカスがかっこよかったです。

 

スタンリー・キューブリックの作品の有名どころは今回の作品で見終えたと思います。キューブリックの作品は人間や社会の本質を良い面も悪い面も含め的確にとらえていて、必ず何か訴えかけるようなメッセージを感じます。それは、岡本太郎キース・へリングのような芸術家が作品を通して、人間や社会に何かを訴えかけるようなメッセージを残していることに通ずるものを感じました。

 

(執筆時間:20分)